品名:柳公権 「廻元観鐘楼銘」
品番:TUO-120
  130cmx67cm
価格:\ 5.980「税込」現品限



参考
1986年出土の「廻元観鐘楼銘」(836)は、令孤楚の撰文、柳公権の書で、鐫刻者は末尾に「邵建和」と明記する。しかし刻出された書風を分析すると、実際に鐫刻に当たったのは複数名である。別稿で明らかにしたとおり、道因法師碑(663)には「華原県の常長寿・范素の鐫」と明記するが、実際の鐫刻者は二名に止まらず、混在する主な刻法だけでも五種ある。「廻元観鐘楼銘」の事例も道因法師碑同様の現象が認められる。すなわち「廻元観鐘楼銘」の刻者として明記される名工邵建和は、道因法師碑における常長寿・范素鐫と同様、当該碑鐫刻グループを代表する立場と考えるのが穏当である。また「廻元観鐘楼銘」の場合、分担刻者が刻出する書風がおおむね同類であることから、邵建和が指揮する鐫刻集団による鐫刻とみられる。なお、本稿は平成29年度科学研究費助成・基盤研究(C)「北朝隋唐碑における鐫刻実態に関する基礎的研究」課題番号:17K02323の研究成果の一部である。