品番:04046
品名:駱駝の鈴(鐘)
サイズ約:高さ27cm:幅10cm
横18cm 房28p 鐘の紐15p
重さ2000g
 材質:鉄
価格:¥12.000「税込」現品限

★シルクロードのある町に腕のよい鍛冶屋がいて、道をゆく隊商の馬の蹄鉄打ちだった。みんな鉄爺さん、鉄爺さんとよぶようになり、鉄爺さんといえば、河西でも名物になった。ある日、ひとりの商人が訪れた。西域人だと名乗ったが、なかなかうまい中国語を話した。商人は鉄爺さんの名声にあやかって、頼みごとをしにやってきたのだといった。それによると、この西域商人は中国でたくさん珍しい商品を買い付けたので、いい駱駝引きの若者を、駱駝何頭かをつけて雇えないだろうかというのだった。 爺さんはそれを聞くと、腕組みをし、首をかしげた。駱駝を引いて外国に行くのは、みんな嫌がるのだった。 この鉄爺さんには小鉄漢という息子がいて、いまの話を聞いて、いても立ってもいられなかった。なんといっても父親は、これまでの半生、人助けに尽くして皆から慕われ、一度として人の頼みを断わったことがなかったからだ。 そこで息子は父親にいった。 「おれがこの旦那と一緒にいくからに、父さん、安心して引き受けてください」 このことばに、父親もほっと肩の荷がおりたのだった。    鉄爺さんは、夜なべして作った二つの鉄鈴を、二頭の駱駝の鞍に結びつけた。それはすばらしい出来栄えの鈴で中に舌が垂れ下がって、そこから、さらに鮮やかな緋色の吹き流しがなびいていた。駱駝がゆったりゆったり歩くときは、その足取りにつれて、きれいな音が響くのだった。この鈴が「當鈴(ダンリン)、當鈴」と鳴ると、行きかう隊商の耳には、それがまるで「光臨(グアンリン)、光臨(おいで、おいで)・・・」と言っているように聞こえ、さらに耳を澄ますと、「歓迎(ファンイン)−光臨、歓迎(ファンイン)−光臨」 (ようこそ、おいで)・・・」と響いてくるのだ。 一年が過ぎ、息子の帰ってくる日も近づいた。ある晩、老人の所に、突然、鈴の音が聞こえてきた。「カラン、カラン」とその音はしだいに大きくなり、まるでこう言ってるようだった。「児子「アルズ」−光臨」児子「アルズ」−光臨」(むすこが、かえった)・・・」老人が飛び上がって外に出ると、やっぱり息子が帰ってきたのだ。 立派に面目をはたした鉄爺さんと小鉄漢は、この旅の記念に鉄鈴をたくさんこしらえて、西のかた陽関をでる隊商の駱駝には、かならずこの鈴を一個ずつ贈ることにした。無数の鈴の音に乗って、中国老人の心意気が、この古い街道に響きわたるのだった。    この鈴の音を聞くと、だれもがなんだかなつかしい思いに胸が熱くなるのをおぼえるそうだ。
私もモンゴルのゴビ砂漠に行った時、駱駝に乗ったが、残念ながら鈴は付いていなかった。 月の砂漠の歌のようにはいかなかった。でも34年前中央民族学院にいた時、前の道、中関村南大街で頤和園以北の農民が騾馬で物を運んでいた時、付いていたような気がする。

駱駝の鈴(鐘) 中国雑貨








駱駝の鈴(鐘) 中国雑貨


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