品名:在獄詠蝉  駱賓王
品番:TUO-83
  66cmx65cm
価格:¥2.980 「税込」 在庫1



★駱賓王「ラオピンワン」
浙江省義鳥の人。王勃、楊炯、盧照鄰と並び初唐四傑の一人。高宗の時代に県主簿、侍御史に任じたことがあるが罪を得て左遷させられる。
光宅元年(684)徐敬業が反乱を起こしたときに幕僚となり「武后を討つ檄」を書いた。反乱は同年に鎮圧される、
その後、檄文を読んだ則天武后は駱賓王の文才に感嘆し、このような人材を失ったことを惜しんだといいます。


   在獄詠蝉          獄に在りて蝉を詠ず

  西陸蝉声唱     西陸(せいりく)   蝉声(せんせい)唱(とな)え
  南冠客思深     南冠(なんかん)  客思(かくし)深し
  那堪玄鬢影     那(なん)ぞ堪(た)えん  玄鬢(げんびん)の影の
  来対白頭吟     来たりて白頭吟(がくとうぎん)に対するに
  露重飛難進     露(つゆ)重くして 飛ぶも進み難く
  風多響易沈     風多くして  響き沈み易(やす)し
  無人信高潔     人(ひと)の  高潔(こうけつ)を信ずる無くんば
  誰為表予心     誰(た)が為にか予(よ)が心を表さん

 
          秋の日に   蝉の声
          獄舎の私は  望郷の思いに沈む
          つやのある  黒い蝉がやってきて
          白髪の私に唱和する  堪えがたいことだ
          露に濡れて  蝉は飛ぼうにも飛べず
          風が強くて  鳴き声もとぎれがち
          私の潔さを  信じる人がいないとすれば
          誰に向かって  私は訴えたらいいのだろうか


在獄詠蝉  駱賓王 拓本